七つの感知力:責任感

小学校

じぶんのことは、じぶんで考える

〜責任感が子どもを未来の主役に変える〜

「また忘れたの?」「何度言ったら分かるの?」

親としてつい口にしてしまうこの言葉。
でも、実はそれが、子どもに“責任感”を育てるチャンスを奪っているかもしれません。


責任感ってなに?

責任感とは、「自分の言動の結果を引き受けようとする気持ち」です。

子どもが「やる」と決めたことをちゃんとやり遂げる、
失敗したときに人のせいにしない、
ルールや約束を自分ごととして守る——

こうした姿は、すべて責任感から生まれます。

『正面管教』では、責任感を“上から教えるもの”ではなく、子ども自身が体験を通じて学ぶもの”と捉えています


子どもが責任感を育てるには「任される」経験が必要

責任感は、“自分の選択”を“自分で引き受ける”経験から育ちます
逆に、大人がすべて決めて指示し、失敗したら叱るという環境では、「どうせ親がやるから」という依存心が育ってしまいます。


責任感を育てるための4つの具体策

実践内容ポイント
1. 小さな役割を任せる玄関の鍵をしまう、テーブルを拭くなど年齢に合った責任を与える成果より「やり切った体験」が大切
2. 決定を子どもに委ねる「どちらにする?」と選ばせる習慣をつける選ぶ=責任をもつ第一歩
3. 結果を一緒にふり返る「どうだった?」「次はどうしようか?」と対話する成功も失敗も“学び”と認識させる
4. 叱るより“信じて任せる”「失敗しても、またやってみればいい」と伝える怖くて行動できなくなるのを防ぐ

子どもに“責任”を教えようとしないでください。

「ちゃんとしなさい!」「お兄ちゃんでしょ!」

——こうした言葉は、責任“感”ではなく、“重圧”を生みます

大切なのは、「自分でやってみよう」と思える環境を整えること。
責任を押しつけられるのではなく、「信じてもらえてる」と感じたとき、子どもは初めて“責任を引き受けたい”と思うようになります。


成功より「やりきった経験」が自信になる

忘れ物をした日、プリントを出し忘れた日。
そのとき親が「だから言ったでしょ」と怒るのではなく、
「じゃあ次はどうしようか?」と聞く。

その会話の中に、“責任感を育てる種”があるのです。


まとめ:責任感は、“できる子”を育てるのではなく、“自分の人生を引き受けられる子”を育てる

責任感は、勉強が得意とか、忘れ物をしないといった“能力”ではありません。
「自分のことを、自分で考えて動く」心のあり方です。

だからこそ、今日からできることがあります。

  • 「任せてみる」
  • 「待ってみる」
  • 「見守ってみる」

その一歩が、子どもにとって「ぼくならできる」「わたしは信じてもらえてる」という大きな励みになるはずです。

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