じぶんのことは、じぶんで考える
〜責任感が子どもを未来の主役に変える〜
「また忘れたの?」「何度言ったら分かるの?」
親としてつい口にしてしまうこの言葉。
でも、実はそれが、子どもに“責任感”を育てるチャンスを奪っているかもしれません。
責任感ってなに?
責任感とは、「自分の言動の結果を引き受けようとする気持ち」です。
子どもが「やる」と決めたことをちゃんとやり遂げる、
失敗したときに人のせいにしない、
ルールや約束を自分ごととして守る——
こうした姿は、すべて責任感から生まれます。
『正面管教』では、責任感を“上から教えるもの”ではなく、子ども自身が体験を通じて学ぶもの”と捉えています
子どもが責任感を育てるには「任される」経験が必要
責任感は、“自分の選択”を“自分で引き受ける”経験から育ちます。
逆に、大人がすべて決めて指示し、失敗したら叱るという環境では、「どうせ親がやるから」という依存心が育ってしまいます。
責任感を育てるための4つの具体策
実践 | 内容 | ポイント |
---|---|---|
1. 小さな役割を任せる | 玄関の鍵をしまう、テーブルを拭くなど年齢に合った責任を与える | 成果より「やり切った体験」が大切 |
2. 決定を子どもに委ねる | 「どちらにする?」と選ばせる習慣をつける | 選ぶ=責任をもつ第一歩 |
3. 結果を一緒にふり返る | 「どうだった?」「次はどうしようか?」と対話する | 成功も失敗も“学び”と認識させる |
4. 叱るより“信じて任せる” | 「失敗しても、またやってみればいい」と伝える | 怖くて行動できなくなるのを防ぐ |
子どもに“責任”を教えようとしないでください。
「ちゃんとしなさい!」「お兄ちゃんでしょ!」
——こうした言葉は、責任“感”ではなく、“重圧”を生みます。
大切なのは、「自分でやってみよう」と思える環境を整えること。
責任を押しつけられるのではなく、「信じてもらえてる」と感じたとき、子どもは初めて“責任を引き受けたい”と思うようになります。
成功より「やりきった経験」が自信になる
忘れ物をした日、プリントを出し忘れた日。
そのとき親が「だから言ったでしょ」と怒るのではなく、
「じゃあ次はどうしようか?」と聞く。
その会話の中に、“責任感を育てる種”があるのです。
まとめ:責任感は、“できる子”を育てるのではなく、“自分の人生を引き受けられる子”を育てる
責任感は、勉強が得意とか、忘れ物をしないといった“能力”ではありません。
「自分のことを、自分で考えて動く」心のあり方です。
だからこそ、今日からできることがあります。
- 「任せてみる」
- 「待ってみる」
- 「見守ってみる」
その一歩が、子どもにとって「ぼくならできる」「わたしは信じてもらえてる」という大きな励みになるはずです。
コメント