「なんでいつも反抗するの!」
子育て中、一度はこの叫びをあげたことがあるのではないでしょうか。
でも、もしかしたらその「反抗」は、子どもなりの「平等」への意思表示かもしれません。
子どもとの「戦い」に、親が勝とうとしなくていい理由

“Children: The Challenges”の著者ルドルフ・デレイクスは、子どもが問題行動を起こす背景には「所属感」や「自分の価値を証明したい」という動機があると述べています。つまり、子どもにとって「親に勝ちたい」「親を困らせたい」わけではなく、「ここにいていい」という感覚がほしいのです。
✏️ ある家庭の会話

またおもちゃ片づけてないでしょ!何回言えばわかるの?

ヤダ!今遊んでるの!!

(深呼吸して)そうか。まだ遊びたいんだね。でも、ご飯の前に片づける約束だったよね。今できる方法、一緒に考えようか。
このように「勝ち負け」で動かず、親が一歩引いて対話の姿勢を取ること。それが「勝たない」親の第一歩です。
なぜ“勝たない”ほうが、子育てはうまくいくのか?
✅ 親が勝とうとすると…
- 子どもも「負けないぞ」と頑なになる
- 行動は変わっても、納得はしていない
- 権力闘争がエスカレート
✅ 親が「協力者」になると…
- 子どもは意見を聞いてもらえたと感じる
- 自分で考えて行動しやすくなる
- 家庭内の雰囲気が穏やかになる
子どもとの権力争いをやめるためのステップ
ステップ | 内容 |
---|---|
1. 感情的にならず、一呼吸置く | 親自身の「怒り」は問題解決にはなりません。 |
2. 行動ではなく、動機を見る | 「反抗的」に見える行動の裏には「見てほしい」「認めてほしい」が隠れています。 |
3. 子どもに“選ばせる” | 「片づける?それとも一緒にタイマーを使って終わらせようか?」のように選択肢を。 |
4. 結果に責任を持たせる | 「片づけなかったら、明日は出せないよ」など、自然な結果に委ねます。 |
5. 子どもを信じる | 「この子はできる」と信じて、支える姿勢を忘れずに。 |
最後に:親も「練習」が必要です
子どもは失敗を繰り返しながら育ちます。同じように、親も失敗しながら「対等な関係のつくり方」を学んでいく存在です。
「勝たない」ことは、「負ける」ことではありません。
親も子どもも、互いに尊重し合う関係のなかでこそ、本当の“育ち”が始まります。
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