〜なぜなぜ期の「問い」は、心の窓口〜
「なんで雨はふるの?」
「なんでママは怒ったの?」
「ねえ、死ぬってなに?」
こんな“問いかけ”に、今日もあなたは戸惑っているかもしれません。
1〜3歳の子どもは、目に入るもの、聞こえるもの、感じるもの…すべてが「?」でできています。この時期の「なぜ?」は、知識の欲求というより、“世界を理解したい”という生きる力の芽生え。
でも私たち大人は、ついこう返してしまいがちです。
- 「そんなの、あとで」
- 「なんでも!」
- 「うるさい、今忙しい!」
もちろん、毎回ていねいに答えるのは無理。けれど――
『你就是孩子最好的玩具』は、こう語ります。
「子どもの“なぜ?”は、親とのつながりを深めるチャンスです」
● 子どもの“問い”の本当の意味とは?
3歳の子どもが「なんで?」を連発するのは、答えを知りたいからだけではありません。
- 「ママは僕の疑問に向き合ってくれる?」
- 「世界って安心できる場所?」
- 「ぼくの“感じたこと”は、大切にしてもらえるの?」
そう、問いは “信頼の投げかけ” でもあるのです。
「うるさい」と切り捨てれば、その投げかけはだんだん少なくなります。
● 大切なのは、正しい答えではなく“共感”の姿勢
子:「なんで夜は暗いの?」
NG:「夜だから」
OK:「そうだね、くらくなるとちょっとこわく感じるね。ママも昔こわかったよ」
知識よりも、「あなたの気持ちをちゃんと受け取ったよ」が伝わることが大切です。
“共感の返し”のコツ:
- 子どもの目線にしゃがんで
- まず「そう思ったんだね」と気持ちをくむ
- 答えるときは、問いの背景を感じる
● よくある「なぜ?」への対応例
子どもの質問 | NGな返し | 共感を込めたOK返し |
なんで雷がなるの? | うるさい! | おおきな音、びっくりしたね。雲の中で電気がバチンってなってるんだって。 |
なんで○○ちゃんが泣いてるの? | わかんないよ | ○○ちゃん、悲しいことがあったのかもね。泣くとすっきりするよね。 |
なんで死ぬの? | そんなこと聞かないの! | 死ぬって、さみしいね。みんな、いつかはそうなるんだ。でもママはずっとそばにいるよ。 |
● 忙しいとき、どうすればいい?
正直、毎回全力で向き合えない日もありますよね。
そんなときは、「あとでね」の言い方を変えてみてください。
- 「ママも知りたいな。お風呂のあとに一緒に調べようか」
- 「いまはお料理してるから、手が空いたらまた教えてくれる?」
こうしたあとでの約束が、子どもの信頼をつなぎます。
● まとめ:問いかける力は、生きる力
「どうして?」は、やがて「どうすれば?」という自分で考える力に育っていきます。
そしてその土台には、「聞いてもいい」「感じてもいい」という安心感があります。
今日も投げかけられる小さな“なぜ?”に、できる限り立ち止まってみてください。
それは、子どもの心に「わたしは大切にされている」という種をまくことです。
コメント